選手はコーチに本当の状態を言わない理由

職業柄部活やクラブで頑張る子たちのケガの相談を多く受けます。「やはりコーチには本当のことが言えないんだけどどうしたらよいですか。」という相談はもう定番中の定番なんです。

指導者さんは、選手に「練習をサボるな!!サボったら外す。」と言うと、本当の状態を知ることができなくなります。

 

「痛いけどコーチに言えない」

 

言えない理由は様々です。

  1. 「練習を休みたくない」
  2. 「練習を休むとレギュラーが危ない」
  3. 「本当は痛くて休みたいんだけどコーチがこわい」
  4. 「正直まだ治っていないんだけど、コーチがこわくて復帰した」

1,2の理由の場合は本人がやりたくてしょうがない状態なので、ある意味一番聞きだすのが難しい状況ですが、早くケアした方が早く治る。という経験が一度できると、少々のケガなら自分で上手くスケジュールを考えてコントロールできるようになります。ただ、2,3日練習を休むのが気軽にできない環境だとムリをして回復が遅くなることがあります。

*痛めてスグの治療開始と痛めて我慢して使ってからの治療開始では、同じ治療をしても回復の速度が全然違います。

 

3,4の理由のパターンの場合、来院するまでに痛いのを相当我慢してきています。

結果的に状態も悪く、回復に時間がかかる状態になっていることが多いんですよね。。。早めにケアしておけば1周間もあれば済んだものが、半年ぐらいかかることにも、、、直接的ではありませんが指導者に潰されたという思いだけが残ります。

 

指導者さんにお願いしたいのは、

「部活、クラブの練習に参加するのはあくまで君の自由だ。」

というスタンスをとってほしい。ということ。

「練習は来ても来なくても良い。来たいときだけ参加すれば良い。」

「練習をしようがしまいが、能力があれば使う。」

この2つを選手たちに伝えてもらうだけで、本当の状態を知ることができるようになります。
「今よりも上手くなりたい選手だけがくるとこ。それが練習。」というイメージを選手と共有して欲しい。

もっと練習すればもっと。。。

という欲がでるのが指導者の本能ですが、本人の心身の状態が良くなければ思ったようには伸びないものです。

特定の選手にあまり期待をかけるのもオススメではありません。才能が少々なくても今はトレーニング理論が進化していますので地味に努力できる子のほうが最終的には伸びていったりします。

あいつは上手いのに全然練習に来ない。そういうときこそ指導力の見せ所です。地道に練習する選手を育てその選手を抜かしましょう!!指導者としての評価はその方が高まると思いませんか?

 

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